昨日、一気に
「何でお店を始めたんですか?」
のvol.5とvol.6
を更新しました。
どちらのブログも、「セレクトショップ開業前の行動」について
僕自身やOVIE STUDIOを一例としてお話ししたブログです。
この「何でお店を始めたんですか?」シリーズはアイテムやスタイル紹介ブログの倍以上の時間がかかります。
そのため、少しずつブログの下書きをしていました。
下書きを重ねている中でつい先日、
店頭のお客様に「お仕事のやりがいは何ですか」と質問頂いて、
「やりがい」についてお話ししたことはあまりなかったな、と気付きました。
そもそも、「やりがい」をしっかりと考えて言葉にしたことがありませんでした。
就職活動の企業説明会では必ずといって良いほど、
誰かしらが挙手して投げる質問なのにも関わらず。
これは言葉にして、伝えたい。
そう思ってしまったので、今まで下書きをしていたvol.5とvol.6を一気にまとめて更新しました。
長文ですので、お時間のある時にご覧頂けましたらと思います。
「何でお店を始めたんですか?」というタイトルに関係の無い内容となっておりますので、番外編のような感覚で。
今回のブログは「やりがい」について。
「やりがい」とはそもそも「達成感を感じる」
と云う事だと考えています。
人によってどこで達成感(やりがい)を感じるかはそれぞれかと思います。
仕事を終えて、
「人に感謝された」という達成感
「給料を多くもらえた」という達成感
「自分のスキルアップを感じられた」という達成感
どんな仕事にせよ、度合いは異なれど、
何かしらの達成感を感じて人は働いているのでは無いでしょうか。
「やりがい」というのは、僕たちのような「好きなことを仕事にしている」人間にとって最重要項目です。
「好きなこと」を仕事にした時に、「=儲かる」という人は極めて稀。
突出した才能と、長い年月を努力に費やした人のみが立てる境地です。
「服屋」に関しては、人気なのに儲からない三大企業の一つと言われています。
だからこそ、「やりがい」が非常に大切。
僕の場合は2つのことから大きなやりがいを感じています。
①セレクトショップという業務の本質
②セレクトショップというポジションの重要度
先ず、①セレクトショップという業務の本質について。
その名の通り、選んだもの(セレクト)をお店(ショップ)で販売するお仕事です。
選んだものを購入して頂ける。
その度にやりがい(達成感)を感じます。
前職の営業時代に、商談というものを経験しました。
大手衣料メーカーの営業でしたので、量販店のバイヤーさんに、
「この服を全国の各店に~着ずつ並べてください」
ざっくりですがこういった旨の商談。
先輩の横について、1日で何千万というオーダーを頂いたこともありましたし、
1人で何百万という商談をしたこともありました。
少なからず、「嬉しい」と感じていました。
しかし、OVIE STUDIOをオープンして、初めてのお客様にご購入頂けた時、
あまりの緊張に手が震え、今までに無いような感動を覚えました。
僕は金額の大きな商談にやりがいを感じるのではなく、
1人のお客様が実際にアイテムを選んで頂ける瞬間にやりがいを感じるんだな、
と知りました。
今でももちろん、1人目のお客様の当時の年齢や職業、お名前は覚えていますし、
袋に入れてお渡しするシーンまでも記憶にあります。
OVIE STUDIOの場合、決して低価格なお買い物では無いです。
実際のアイテムのクオリティに加え、店頭でのお話や、通販での写真、説明文でしっかりと衣服とお値段に納得して頂けなければ購入して頂けるわけがない。
その結果としてご購入頂けた時の喜びは非常に大きいものです。
店頭にいらしてくださる皆様は、名古屋という服屋の多い地域で、OVIE STUDIOを選んで頂いている。
オンラインショップをご利用頂いているお客様は、OVIE STUDIO以外にも同様のアイテムが購入出来るお店がある中で、
OVIE STUDIOを選んで頂いている。
僕にとって何にも勝る「やりがい」です。
次に、②セレクトショップというポジションの重要度について。
OVIE STUDIOに並んでいる衣服は全て、
衣服という形になるまでに多くの人が関わっています。
糸から生地になって、生地が服になります。
僕たちは服を仕入れて、
デザイナーは生地を仕入れて、
生地屋さんは糸を仕入れます。
関わる人全てが本気を出さなければ素敵な衣服は完成しません。
OVIE STUDIOの衣服は素敵なものばかりです。
僕自身は糸の値段も生地の値段も詳しくは知らないけれど、
その衣服を作ったデザイナーを見て、話をして、素敵な衣服だと確信しています。
デザイナーは生地の値段は分かっているけれど、多分、糸の値段までは知らないことがほとんど。
その糸の値段は、糸を紡績した人と、その糸を仕入れた織り屋さんだけが知っています。
デザイナーはその織り屋さんを信じて生地を購入している。
もしくは織ってもらっている。
衣服の一着一着にそのような背景があります。
人が人に託して、を繰り返し、
最後にデザイナーがセレクトショップに託す。
僕たちはお客様に直接伝えるという大切な役目を担っています。
多くの人が手に汗を握って託したバトンのラストランナー。
僕たちが少しでも手を抜いてしまうと今までに関わったランナー全ての努力が無駄になる。
手を抜いた結果、
デザイナーは生地を仕入れることが出来なくなり、
生地屋さんは糸を仕入れることが出来なくなります。
大げさかもしれませんが、セレクトショップというのはそれほど重要度の高いポジションだと考えています。
その重要度の高さゆえ、
毎シーズン、毎シーズン、手を抜かずやり通した時に感じるやりがいも大きい。
以上が、
①セレクトショップという業務の本質
②セレクトショップというポジションの重要度
から感じる僕のやりがいです。
小さなやりがいを書き出すとキリがない程、やりがいを感じることが可能なお仕事です。
例えば、通販をご利用頂いた遠方のお客様に頂く感謝の言葉や、
OVIE STUDIOのスタイルをいつも楽しみにしています、といった言葉、
雑誌、美容師の方々がスタイリストとして声をかけてくださること、
常連さんが大学を卒業しました、結婚しました、と報告してくださること、
一日中気を張って歩き続けた出張帰りのビールなんかも。
「何でお店を始めたんですか」
と言うよりは、
「お店を始めた結果」
のお話ですが、このブログが僕らのお仕事の魅力を知って頂くきっかけになることが出来ましたら嬉しく思います。
代表
吉田 健人
OVIE STUDIO(オヴィエスタジオ)
住所/名古屋市中区大須2-15-42竹内ビル3F
TEL/080-3655-4146
MAIL/oviestudio@ovie.jp
営業時間/12:00~22:00
定休日/水曜定休
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