こんにちは。
本日は、
「何で取り扱いを始めたんですか?」
の第3弾。
My Beautiful Landletとの思い出話を。
vol.1/vol.2はこちら。
My Beautiful LandletはEdwina Horl/ETHOSENS同様にOVIE STUDIOのOPENからのお付き合い。
当時、My Beautiful Landletというブランドを知ってはいましたが、詳しくはありませんでした。
お店を始める前の旅でお邪魔した京都のセレクトショップ「taufe」さんでMy Beautiful Landletの魅力に引き込まれたのがきっかけです。
2013年の9月ごろ、京都で幾つかのセレクトショップ巡りをしていた時、
「taufe」というセレクトショップがオープンを控えており、
現在プレオープンでお店を開けている
というお話を聞きました。
その日はもう時間も遅く、確か19:00前後だったかと思います。
当時の僕にとって、
「お店をOPENする直前の人」
は最もお話を伺いたい人でした。
なぜセレクトショップを営むことにしたのか、
どのように物件やブランドを決めたのか、
OPEN直前の悩みや大変なことはどのようなことなのか、
といったことを新鮮に、リアルタイムに近い状態で聞くことが出来る。
遅い時間で迷惑かもしれない、と思いながらもプレオープン中のtaufeさんへ向かいました。
こちらの2Fがtaufeさん。
子供の落書きたくさんの階段を上って、
ドアがあります。
ガチャッと開けると、凄く不思議そうに僕を見るtaufe代表の宮内さんがいました。
オープン前のプレオープン期間ですから、基本的には知り合いしかこないはずの日だったよう。
その日に全く見たこともない僕が来店したものだから、本当に「??」ってなってみえました。
店頭にお邪魔し、内装や並ぶ衣服を見てみると、
「僕のやりたいセレクトショップに近い!」
と感じました。
その時に最も目立つ場所に飾られていたのがMy Beautiful LandletのBIG-Tでした。
前後がストライプと無地で切り替わっていて、袖に共地の小さなリボンがついたビッグT。
「あのビッグTはどのブランドのものですか?」
「My Beautiful Landletです」
と聞いた時から、このブランドは絶対に僕の始めるお店に必要だ、と考えるようになりました。
その日は名刺交換と30分ほどのお話をして帰路に。
そこからtaufe宮内さんと電話でお話しするようになり、僕にとってセレクトショップの先生と言えるほどに多くのお話や相談をさせて頂きました。
My Beautiful Landletデザイナーの連絡先を教えてもらったのもtaufe代表の宮内さんでした。
My Beautiful Landletの展示会にお邪魔したのはETHOSENSの展示会で取り扱いを承諾頂いた直後。
2013/10/30
デザイナー赤崎氏との初対面。
自己紹介と、
お店についてのお話し、
ETHOSENSの取り扱いが決まっていること、
その後に展示会予定のあるブランドについてお話ししました。
THE大阪人で、尚且つ僕より一回り以上年上の赤崎氏。
正直、最初は怖かったです。
ただ、当時24歳の僕に対して物凄く丁寧に接して頂き、
「格好良い大人」
とは赤崎氏みたいな人を指すんだろうな、と大きな背中を感じた記憶があります。
取り扱いについてその場でOKを頂き、2014SSサンプルを一点一点拝見しました。
今でもアップデートされながら定番として展開され続けているトワルシリーズは確かこのシーズンが初めての展開。
こちらのシリーズです。
どのブランドもそうですが、「初めての展示会」は非常に印象深い。
My Beautiful Landlet 2014SSの話をしたら僕は誰よりも熱く語れる自信があります。
「初めての別注企画」を依頼したのもMy Beautiful Landletでした。
「別注」とはその名の通り、通常の注文ではなく、特別に注文をすることです。
要は「限定アイテム」
OVIE STUDIOのためだけに特別に作って頂くという、非常にありがたい企画です。
これが以外と難しいんです。
その理由は、
・ブランドにかかる負担
・数量/金額
・お店としての信頼
の3つ。
・ブランドにかかる負担
「特別なアイテム」を作って頂くには、単純に業務量が増え、時間がとてもかかります。
どのような型を作るか、
どのような生地を使うか、
サイジングは、
サイズ展開は、
色展開は、
と打ち合わせを何度も重ねる必要があります。
その打ち合わせを全て終えたらパターンの制作、
生地の発注、
縫製工場との打ち合わせ。
仕上がったら検品、発送。
とんでもない労力が必要です。
・数量/金額
これはブランドによって異なるところではありますが、基本的には1反以上の生地を使う必要があります。
1反というのは生地の1巻分を指します。
ウールだと多いのが1反=50m
何故、1反以上の生地を使う必要があるのか。
それは、縫製加工賃は何枚依頼するかによって単価が変動するためです。
他にも理由はありますが、
例えば、1着のみで頼むと3万円、10着だと1万円、100着だと5千円、
といった要領です。
「1着だけ別注アイテムを作ってください」
と頼むことはほぼ不可能なのです。
(一点一点デザイナーが縫製して一点物のみを制作するブランドは一点から可能なこともあります)
1万着作ればそれだけ安価で生産することが可能になります。
ファストファッションが単価を落とせる理由の一つがこれです。
OVIE STUDIOのようなブランドセレクトをしているショップだと、1万着のようなそこまでの量は必要ありません。
「お客様に求めて頂ける数」が必要です。
OPENしたばかりのセレクトショップでは、「お客様に求めて頂ける数」が「別注で作るための必要最低数」を超えることが難しいことが多いのです。
特に僕のような人脈ゼロで若くして始めたようなルーキーでは到底「別注で作るための必要最低数」を超えることはできませんでした。
・お店としての信頼
・ブランドにかかる負担
をデザイナーが背負ってもいい、と思ってもらえるかどうか、
・数量/金額
「別注で作るための必要最低数」をお客様に求めて頂けるのかどうか、
これはお店自体、そしてそのお店を営む代表への信頼度によるかと思います。
初対面ではよっぽどその信頼はないでしょう。
「別注企画」を実現することは意外と困難なのです。
こちらが初めての別注アイテム。
の色違い、、
写真がありませんでした。。
My Beautiful Landletが当時展開していた「ペンキスウェット」をベースに、
型/生地/ペンキデザイン
を限定仕様にして頂きました。
初めての別注企画はOVIE STUDIO一店舗ではなく、京都taufeさんとの共同企画で実現しました。
名古屋のOVIE STUDIO
京都のtaufe
2店舗のみでしか購入出来ない限定アイテム。
初の別注企画が嬉しくで自分の分も購入しました。
taufe代表の宮内さんも購入していました。
お客様にも大好評を頂き、瞬く間に完売。
その後も何度か、「ペンキスウェット」を別注で展開しました。
My Beautiful Landletの「ペンキスウェット」は僕にとって非常に思い入れの強いシリーズです。
また、どこかのタイミングで皆様に提案できたら、と考えています。
余談ですが、以前に一度My Beautiful Landletデザイナー赤崎氏に
「何故、当時、素性の知れない僕の取り扱い依頼を承諾して頂けたのでしょうか」
と伺ったところ、
「なんでやろなぁ」
と笑って流されてしまいました。
10月にお酒を飲みに行く約束をしておりますので、その時に酔った勢いで聞こうと思います。
My Beautiful Landletとの出会い、思い出は一旦この辺で。
もし、このブログを読んで頂いている方で、
「こんなことを聞きたい」
という質問が御座いましたらお気軽にご要望ください。
oviestudio@ovie.jp
こちらのブログでなのか、直接お答えするのか、内容次第ではありますが可能なかぎり頂いた質問にお返事したいと考えています。
それでは、おやすみなさい。
OVIE STUDIO(オヴィエスタジオ)
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MAIL/oviestudio@ovie.jp
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